「AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate (MLA-C01)」は、AWSの機械学習(ML)スキルを証明するアソシエイトレベルの認定資格です。2024年に新設されたこの資格は、需要が高まるML技術的役割に就くための準備を整えることを目的としています。
本記事では、この注目の資格について、その概要、試験内容、推奨される学習方法、そしてキャリアに与えるメリットまで、徹底的に解説します。
- MLA-C01がどのような資格か、MLS(Specialty)との違い
- 試験時間・問題数・料金・合格スコアなどの基本情報
- 対象受験者と推奨されるIT全般・AWSの知識
- 4つの出題分野と重み付け、関連するAWSサービス
- 効果的な学習方法と、取得後に広がるキャリア
- 2026年9月から始まるMLA-C02ベータへの移行スケジュール
AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate (MLA-C01) とは?
AWS Certified Machine Learning Engineer - Associateは、本番環境にMLを実装して運用可能にする技術的能力を実証する、中級レベルのロールベース認定資格です。キャリアプロファイルと信頼性を向上させ、需要の高い機械学習に関連する職務に備えるための基盤となります。
新設された認定試験であるため、2025年2月15日までに合格した受験者にはEarly Adopter(アーリーアドプター)のデジタルバッジも授与されました。
MLA-C01試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| カテゴリ | アソシエイト |
| 試験時間 | 130 分 |
| 試験形式 | 65 個の問題 (採点対象50問、採点対象外15問) |
| 料金 | 150 USD |
| 対象受験者 | Amazon SageMaker およびその他の ML エンジニアリング AWS サービスの使用経験が少なくとも 1 年ある個人 |
| 受験オプション | Pearson VUE テストセンターまたはオンライン監督付き試験 |
| 対象言語 | 英語(2026年9月28日まで)、日本語、韓国語、中国語 (簡体字) |
| 合格スコア | 100~1,000の換算スコアで720 |
| 有効期間 | 3年間 |
MLA-C01は、少なくとも 1 年間の AI/ML 経験を持つ ML/MLOps エンジニア向けのロールベース認定。一方、Specialty(MLS-C01)はデータエンジニアリング〜運用まで幅広く、AWSでのML経験 2年以上が目安でした。なお、MLS-C01は2026年3月31日をもって廃止され、後継はMLA-C01(およびAIF-C01、AIP-C01)と位置づけられています。
どのような人がMLA-C01を取得すべきか?対象受験者と推奨スキル
この試験の理想的な候補者は、機械学習エンジニアリングまたは関連分野で少なくとも 1 年間の経験があり、AWS サービスを使用した実践経験が 1 年間ある方です。受験者の役割例としては、バックエンドソフトウェア開発者、DevOps エンジニア、データエンジニア、MLOps エンジニア、データサイエンティストが挙げられます。
推奨される IT 全般の知識とスキル
- 一般的な ML アルゴリズムとそのユースケースに関する基礎知識
- データ形式・取り込み・変換などデータエンジニアリングの基礎
- データのクエリと変換に関する知識
- 再利用可能なコードの開発・デプロイ・デバッグといったソフトウェア工学のベストプラクティス
- クラウド/オンプレ ML リソースのプロビジョニングとモニタリング
- CI/CD と IaC の経験、バージョン管理
推奨される AWS の知識とスキル
- Amazon SageMaker の機能・組み込みアルゴリズムの知識
- AWS のデータストレージ/処理サービスによるモデリング用データ準備
- アプリ/インフラのデプロイ、監視、トラブルシュート
- AWS での CI/CD オートメーション/オーケストレーション
- IAM・暗号化・データ保護などセキュリティのベストプラクティス
MLA-C01の試験内容:MLワークフローを網羅
MLA-C01試験は、AWS クラウドを使用した機械学習 (ML) ソリューションとパイプラインの構築、運用化、デプロイ、保守についての受験者の能力を検証します。試験内容は以下の4つの主要な分野から構成され、それぞれに重み付けがあります。
| 分野 | 重み | 内容と関連サービス |
|---|---|---|
| 第 1 分野: 機械学習のためのデータ準備 | 28% | データの取り込み/保存、変換/特徴量、完全性確保とモデリング準備。関連: Amazon S3、Amazon Kinesis、SageMaker Data Wrangler、AWS Glue、Ground Truth 等。 |
| 第 2 分野: ML モデルの開発 | 26% | アプローチ選定、トレーニングと改良、性能分析。関連: SageMaker 組み込みアルゴリズム、TensorFlow、PyTorch、Amazon Bedrock、HPO、評価指標 等。 |
| 第 3 分野: デプロイとオーケストレーション | 22% | 要件に基づくデプロイ基盤の選定/作成、CI/CD 自動化。関連: SageMaker エンドポイント、CloudFormation、CDK、CodePipeline/Build/Deploy 等。 |
| 第 4 分野: モニタリング・保守・セキュリティ | 24% | 推論・インフラ・コストのモニタリングと最適化、リソースのセキュリティ。関連: Model Monitor、CloudWatch、CloudTrail、IAM、VPC 等。 |
MLA-C01の効果的な学習方法と準備
- 試験について知る:まずは試験ガイドを確認し、試験の全体像を把握。
- 知識のインプット:AWS Skill Builderなどで資格に必要な知識をインプット
- 知識のアウトプット:StepStudyの試験対策問題などを通して、インプットした知識の定着化と、実際の試験形式の問題を解くことで試験対策も。
「なぜか」を深掘りする体系的な学習:『データエンジニアリングの基礎』『AWSではじめる生成AI』などで基礎を固め、試験対策を越えた理解へ。
アウトプットで定着:問題演習と実務での適用を通じて知識を整理・深化。
MLA-C01取得で広がるキャリアの可能性
本認定資格は、需要の高い機械学習関連職務に就くための強固な基盤となります。World Economic Forum のレポートでは AI/ML スペシャリスト需要が 40%増加 と予測。北米のITリーダーの 70% が適任者不足を報告しています。実務の現場(デジタルマーケティング領域など)でも ML 人材の需要は拡大しています。
次バージョン(MLA-C02)への移行
AWSは、MLエンジニアの役割が従来のモデル構築から生成AI・エージェント型AI・基盤モデル/LLMワークロードへ広がっていることを反映し、本試験をMLA-C02へ更新しています。MLA-C02は4つの出題分野と重み付け(28% / 26% / 22% / 24%)を維持しつつ、各分野のスキルに生成AI、Amazon Bedrock、RAG、エージェント型AI、責任あるAIの要素が追加されます。
| 項目 | MLA-C01(現行) | MLA-C02(ベータ) |
|---|---|---|
| 受験可能期間 | 英語版は2026年9月28日まで。日本語・韓国語・中国語(簡体字)はベータ期間中も継続 | 2026年9月1日に登録開始、9月29日からベータ受験開始 |
| 試験時間 | 130分 | 170分 |
| 料金 | 150 USD | 75 USD(ベータ価格) |
| 提供言語 | 英語・日本語・韓国語・中国語(簡体字) | 英語のみ(一般提供時に他言語を追加予定) |
| 出題分野 | 4分野(28 / 26 / 22 / 24%) | 同じ4分野・同じ重み付け。生成AI・RAG・エージェント型AIの内容を追加 |
日本語で受験する方は、ベータ期間中もMLA-C01を受験できます。ただし試験の更新は決定事項なので、これから学習を始める方は生成AI(Amazon Bedrock、RAG、エージェント型AI)の基礎も並行して押さえておくと、どちらのバージョンにも対応しやすくなります。最新の受験可能日は必ずAWS公式サイトでご確認ください。
まとめ
AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate (MLA-C01) は、AWS環境で機械学習ソリューションを実装・運用するスキルを証明する価値ある資格です。データ準備からモデル開発、デプロイ、モニタリング、セキュリティまで、ML ライフサイクル全体の実践力が求められます。体系的な学習とアウトプットを通じて、合格とその先のキャリアに繋げていきましょう。
2026年9月からはMLA-C02への移行が始まっています。受験時期と言語に応じて、どちらのバージョンを受けるかを早めに決めておきましょう。
参考資料
本記事は以下の公式資料を参照して作成しています。
公式資料
- AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate - AWS公式(試験概要・MLA-C02ベータ移行スケジュールの根拠)
- AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate (MLA-C01) 試験ガイド - AWS公式(出題分野・重み付け・対象受験者の根拠)
- AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate (MLA-C02) 試験ガイド - AWS公式(MLA-C02の出題内容の根拠)
- AWS Certified Machine Learning – Specialty - AWS公式(MLS-C01廃止の根拠)
試験時間・問題数・料金・合格スコア・出題分野の重み付けは、すべて公式資料に基づいています(2026年9月時点)。



