AWS(Amazon Web Services)のクラウドスキルを証明する第一歩として、多くのプロフェッショナルが受験するのが「AWS Certified Cloud Practitioner(CLF-C02)」です。
本ブログでは、公式資料に基づいた正確な情報を整理し、これから受験を目指す方々に向けて試験の全容を解説します。
- AWS Certified Cloud Practitioner(CLF-C02)がどのような試験か
- 試験時間・問題数・費用・合格スコアなどの基本データ
- 4つの出題分野と配分割合、各分野で問われる内容
- 合格に向けて意識すべき公式のアドバイス
- 練習問題3問で試験形式を体感
はじめに:AWS Certified Cloud Practitioner とは?
この試験は、特定の職種(エンジニアや営業など)に限定されることなく、AWS クラウド、サービス、用語の基本的な理解を検証するものです。ITやクラウドの経験が全くない個人がキャリアを開始するための出発点として、あるいは技術チームや顧客と円滑にコミュニケーションを取りたいビジネス部門の従業員にとって、基礎的なクラウドリテラシーを証明する最適な手段となります。
資格取得におすすめの人
公式資料では、以下の条件に当てはまる方々を受験対象者として推奨しています。
- クラウド初心者:IT関連の経歴を持たないが、クラウドのキャリアに切り替えたい方。
- ビジネス・非技術職の方:セールス、マーケティング、製品管理、プロジェクト管理などの職務に就いており、AWSの基礎知識を必要とする方。
- 実務経験が浅い方:AWS クラウドの設計や運用に携わって最大6か月程度の経験を持つ方(※経験は必須ではありません)。
試験概要
試験の形式や合格基準など、受験前に把握しておくべき基本データは以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験コード | CLF-C02 |
| 試験時間 | 90分 |
| 問題数 | 65問(択一選択問題、または複数選択問題) |
| 費用 | 100 USD |
| 受験場所 | ピアソンVUE テストセンター または オンライン |
| 合格スコア | 1,000点満点中 700点以上 |
| 有効期限 | 3年間 |
試験範囲
試験は以下の4つの分野で構成されており、それぞれに重み付け(配分割合)が設定されています。
全体概要
| 分野 | 採点対象コンテンツの割合 |
|---|---|
| 第1分野:クラウドのコンセプト | 24% |
| 第2分野:セキュリティとコンプライアンス | 30% |
| 第3分野:クラウドテクノロジーとサービス | 34% |
| 第4分野:請求、料金、サポート | 12% |
各項目の詳細解説
第1分野:クラウドのコンセプト
AWS クラウドの価値提案(高可用性、伸縮性、俊敏性など)や、設計原則である Well-Architected フレームワーク(6つの柱)の理解が求められます。また、クラウド導入フレームワーク (AWS CAF) を含む移行戦略についても扱います。
第2分野:セキュリティとコンプライアンス
最も重要なのが、AWSとユーザーの責任範囲を明確にする「責任共有モデル」の理解です。IAM(Identity and Access Management)によるアクセス管理、ルートユーザーの保護、暗号化オプション、コンプライアンス情報を確認できる AWS Artifact などのツールが範囲に含まれます。
第3分野:クラウドテクノロジーとサービス
AWS のグローバルインフラストラクチャ(リージョン、AZ、エッジロケーション)の定義から始まります。主要なコンピューティング(EC2, Lambda)、ストレージ(S3, EBS)、データベース(RDS, DynamoDB)、ネットワーク(VPC, Route 53)といったサービスを、ユースケースに合わせて特定する能力が問われます。
第4分野:請求、料金、サポート
オンデマンド、リザーブド、スポットなどの料金モデルの違いや、一括請求(コンソリデーティッドビリング)を可能にする AWS Organizations の理解が必要です。また、AWS Trusted Advisor などのコスト最適化ツールや、各種サポートプランの特徴も把握しておく必要があります。
2026年の更新点について
本記事は、執筆時点(2026年2月)で公開されている公式の試験ガイドおよび試験概要ページを参照して内容を整理しています。試験範囲や仕様は更新される可能性があるため、受験前に必ず公式情報で最新状況をご確認ください。
なお、再認定(更新)については、試験を受けずに再認定できるオプションとして「AWS Cloud Quest: Recertify Cloud Practitioner」などが案内されています。適用条件や提供状況は変更される場合があるため、こちらも公式ページで最新情報をご確認ください。
試験の注意点・勉強すべき点
合格に向けて意識すべき公式のアドバイスは以下の通りです。
- 採点対象外の問題:全65問中、15問は将来の評価用の採点対象外です。どの設問かは不明ですが、すべての問題に全力で取り組むことが推奨されます。
- ペナルティなし:推測による解答にペナルティ(減点)はありません。未解答は不正解となるため、必ず全ての設問に回答しましょう。
- 範囲外のタスクを意識する:コーディング、クラウドアーキテクチャの設計、詳細なトラブルシューティング、実装、負荷テストなどは試験範囲外です。基礎的な概念とサービスの位置づけに集中しましょう。
- 公式リソースの活用:AWS Skill Builder の「Exam Prep Plan」、公式練習問題集、試験ガイドを繰り返し確認し、知識のギャップを埋めることが推奨されています。
練習問題
AWS利用者はウェブインターフェイスからリソースの管理をすることが可能です。このウェブインターフェイスはなんというでしょうか。
回答・解説を見る
AWS マネジメントコンソールは、AWSリソースを管理するためのウェブベースのユーザーインターフェイスです。ブラウザを使って直感的にAWSの各種サービスにアクセスし、リソースの作成、管理、監視を行うことができます。問題文の「ウェブインターフェイス」に合致するため、これが正解です。
A社は、保有するEC2インスタンスで稼働しているWebサービスの非機能要件として99.9%の稼働時間が必要です。要件を満たすには、以下のどの方法をとればよいでしょうか?
回答・解説を見る
アベイラビリティゾーン (AZ) は、1つのAWSリージョン内にある独立したデータセンター群です。マルチAZ構成とは、複数のAZにEC2インスタンスなどのリソースを分散して配置することです。これにより、1つのAZで障害が発生しても、別の正常なAZでサービスを継続でき、高い可用性(耐障害性)を実現します。Amazon EC2のSLA (サービスレベルアグリーメント) でも、マルチAZ構成にすることで高い稼働率が保証されるため、要件を満たすことができます。
AWSリソースの設定変更などのAPI操作ログを確認することができるサービスは次のうちどれでしょう。
回答・解説を見る
AWS CloudTrailは、AWSアカウント内で行われたAPIコール(コンソールからの操作、CLI/SDKからの実行など)をすべてログとして記録します。これにより、「誰が、いつ、どのリソースに対して、どのような設定変更を行ったか」を正確に把握することができます。まさに「API操作ログを確認することができるサービス」であり、これが正解です。
まとめ
AWS Certified Cloud Practitioner は、クラウドの全体像を体系的に学ぶための非常に優れた資格です。合格することで、AWS クラウドの基礎概念、主要サービス、セキュリティや料金体系の全体像を理解していることを示せます。
学習にあたっては、各サービスが「どのようなユースケースに適しているか」を意識しながら、公式のホワイトペーパーやドキュメントを読み進めるのが効果的です。あなたのクラウドジャーニーの素晴らしいスタートを応援しています。
参考資料
本記事は以下の公式資料を参照して作成しています。
公式資料
- AWS Certified Cloud Practitioner - AWS公式(試験概要ページ)
- AWS Certified Cloud Practitioner(CLF-C02)試験ガイド(日本語) - AWS公式(出題範囲・配分の根拠)
- AWS Recertification(再認定オプション)/AWS 再認定ポリシー - AWS公式(有効期限・再認定の根拠)
試験時間・問題数・費用・合格スコア・出題割合は、すべて公式資料に基づいています。



